技術情報
Technology
ソレノイド機種選定について
このホームページに記載されているソレノイドの吸引力特性(吸引力/ストローク) を利用して機種を選定される時には、一般事項として次の事項を併せて御留意下さい。
吸引力
吸引力/ストロークのカーブはすべて20℃のときです。
安全率として1.3~1.5倍を設計して下さい。
例:実際にご使用の吸引力が19.7N(2Kgf)であれば、安全率1.3~1.5=25.5N(2.6Kgf)~29.4N(3.0Kgf)のものをお選び下さい。
ストローク
所要のストロークと吸引力が判っていれば大体の機種が選べます。
例:吸引力:3.92N(0.4Kgf)、ストローク:4㎜なら吸引力を1.3~1.5=5.88N(0.6Kgf)として、カーブからTSD-08A・28W・1/10、TSD-08B・17.5W・1/5等が選定できます。
通電率
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実際の使用頻度と電源容量とを加味して吸引力カーブから通電率を決定して下さい。
例:通電率:1/5cycleの設計なら、上記2ストロークの《例》からTSD-10B・17.5W・1/5等適正となります。
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通電率は次式の通りです。
通電率=(通電時間)/(通電時間+遮断時間)×100%
例:通電時間1分、遮断時間3分ならば
通電率=(1)/(1+3)×100=1/4×100=25%
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1サイクル中通電時間が下記を超えるときにはすべて、1ランク上のものを設計下さい。
- 通電率:75%=20分
- 通電率:50%=7分
- 通電率:25%=2分
- 通電率:10%=1分
例:通電時間10分、遮断時間30分の場合は
通電率=(10)/(10+30)×100=1/4×100=25(%)
25%の通電率ですがこの場合通電時間が2分以下という条件に合致しません。したがってこのときは75%定格のものか連続定格のものを設計して下さい。
プランジャ角度
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このホームページで記載の吸引力カーブはプランジャの先端角度が40°~55°のものが一般的です。
設計したいストロークが2㎜以上のとき最も一般的な吸引力特性を持っています。
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実際ご使用になるストロークが1㎜以下のときはフラットが最適です。
選定された機種にもよりますが、40°~55°の角度のものに比べて吸引時3~5倍の力が出ます。
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1㎜~2㎜位のストロークには図の様な角度でより大きな吸引力が得られます。
選定された機種にもよりますが、40°~55°の角度のものに比べて吸引時1.5~2倍の力が出ます。
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吸着時の力と、あるストロークでの力との両方をご利用になる時には、プランジャ形状を下記のように段付にした方が良い場合があります。
※その他特殊な場合につきましては、設計時にお問い合わせ下さい。